協議会について

実行協議会について

■概要

 埼玉大麦食品普及・食のモデル地域 実行協議会(以下、埼玉大麦・実行協議会)では、大麦の健康機能に着目し、美味しい大麦食品を研究開発し、産学官連携で、埼玉県民をはじめ国民の健康維持促進と地域産業の振興に寄与していくことを目指して、活動しています。

 埼玉県内で栽培されている高β-グルカン大麦品種「もっちりぼし」を中心にその他の特色ある大麦品種を用い、埼玉大学の開発技術により完成した「大麦粉」を原料に、県内外の企業と「美味しい大麦食品」の商品開発に取り組み、より多くの方々に大麦のおいしい「健康機能」をお届けできるように普及活動を行っております。

■活動内容

  1. ① 高β-グルカン埼玉大麦の栽培促進と振興
  2. ② 高β-グルカン埼玉大麦の用途開発
  3. ③ 高β-グルカン埼玉大麦を使った食品の開発
  4. ④ 高β-グルカン埼玉大麦を使った食品の販売促進
  5. ⑤ 大麦のレシピ提案
  6. ⑥ 大麦の健康機能の啓発
  7. ⑦ 大麦に関連した、地域コミュニケーション

実行委員会・会長からのメッセージ

円谷 陽一

埼玉大麦食品普及・食のモデル地域実行協議会

会長 円谷 陽一

国立大学法人 埼玉大学 大学院理工学研究科教授

 高齢化社会を迎えて、生活習慣病の予防と改善、健康の維持増進は大きな社会的・国民的課題となっています。関連して、私たちの食生活のあり方にも大きな関心が寄せられています。私たちは2010年度に産学官連携組織を立ち上げ、2013年度には「埼玉大麦食品推進・食のモデル地域実行協議会」を設立し、主に大麦に着目して、これらの今日的課題への貢献を目標に掲げて活動を行っています。

 大麦は1950年代には国内で約200万トンが生産されていましたが、現在はその10分の1以下と激減しています。近年、大麦に含まれている水溶性食物繊維、その主成分はβ-(1→3),(1→4)-グルカン(略して、β-グルカン、と呼ばれています)、の健康維持・促進機能が注目されています。私たちは埼玉大学が新たに開発した大麦製粉技術(特許公開 2012-090581)をベースに、飽きずに毎日食べられる「美味しい大麦食品」の開発・普及を進めています。

埼玉大麦・実行協議会の体制

【事務局】 ・国立大学法人埼玉大学産学官連携協議会 大麦食品研究会
【研究開発】 ・国立大学法人埼玉大学産学官連携協議会 大麦食品研究会
・国立大学法人埼玉大学 大学院理工学研究科 教育学部
・学校法人 女子栄養大学
【埼玉県】 ・埼玉県農林部 農業ビジネス支援課
・埼玉県農林総合研究センター 水田農業研究所
・公益財団法人埼玉県産業振興公社
・埼玉県産業技術総合センター北部研究所
【食品企業】 ・前田食品株式会社
・みたけ食品株式会社
・株式会社岩崎食品工業
・社会福祉法人一粒パン
・株式会社ボンドール
・株式会社サブリンクジャパン
【流通量販企業】 ・生活協同組合コープみらい
【連携先】  ・JA全農さいたま 埼玉県米麦改良協会
・サッポロビール株式会 社麦育種開発センター
・永倉精麦株式会社
・株式会社大麦工房ロア
・栄養教諭期成会
・埼玉産小麦ネットワーク
・公益財団法人さいたま市産業創造財団

大麦プロジェクトの沿革

2010年度(平成22年度)

大麦食品の開発・普及を目標に掲げて、埼玉大学産学官連携組織の一つである「大麦食品研究会」を設立。埼玉大学は群馬大学、宇都宮大学、茨城大学とともに首都圏北部4大学連合(4u)を形成して教育・研究の相互協力を行ってきた。その活動の一つとして、4u地域の共通の課題に対する大学の研究シーズの活用と新たな展開を目指して「食の安全と健康」活動が提起された。「大麦食品研究会」は4uの活動に参画することで埼玉大学の知財の活用・情報発信へ協力した。活動例として、第1回「食の安全と健康シンポジウム」(埼玉大学、2010年11月26日)で活動状況発表を行った。

2011年度(平成23年度)

「大麦食品研究会」を基幹として産学官連携組織「大麦プロジェクト」を立ち上げ、大麦粉配合の生麺、乾麺、パン、等の試作・開発・販売に取り組んだ。「大学は美味しい!!フェア」(高島屋新宿店、2011年9月22~26日)等で研究成果を展示し、試食・販売を行った。

2012年度(平成24年度)

農林水産省補助事業として「緑と水の環境技術革命プロジェクト事業(事業化可能性調査)」に採択された。「大麦プロジェクト」は大麦栽培振興、大麦製粉技術のさらなる改善、大麦食品の開発ならびに事業化、の推進に努めた。活動例として、「アグリビジネス創出フェア2012」(東京ビッグサイト、2012年11月14~16日)等で研究成果を展示し試食して頂いた。また、帝国ホテルのご協力を得てホテルメニューを試作し、栄養教諭期成会のご協力を得て「大麦粉を使用した学校給食料理集」を作成し、全国学校栄養士に配布した。食料自給率向上を目指す第4回「フード・アクション・ニッポンアワード2012」の「研究開発・新技術部門」優秀賞(埼玉大学)を受賞。特許出願「穀物粉体及び応用食品」(特開2012-90581)、PCT(特許協力条約)国際出願(PCT/JP2011/74539)と商標「大麦力/バリーパワー」登録(第5411982 号)を行った。

2013年度(平成25年度)

農林水産省の平成25年度「日本の食を広げるプロジェクト事業」の一環として実施された「食のモデル地域」の育成事業に認定され、「大麦プロジェクト」を「埼玉大麦食品普及・食のモデル地域実行協議会」に発展的に改組し、事業の進展を目指した。活動例として、「アグリビジネス創出フェア2013」(東京ビッグサイト、2013年10月23~25日)、「埼玉県農商工連携フェア」(さいたまスーパーアリーナ、2014年2月6日)等で大麦食品の展示・試食(麺、パン、ココア、パスタ、等)を実施した。